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2015年8月8日開催 まんがスクール大会in東京 アフターレポート!

2015年8月8日(土)に都内で行われたまんがスクール大会で、咲坂伊緒先生と川端志季先生が講演をしてくださいました!その一部を、ここでご紹介♪

――デビュー作は、どんなことを大切にして作りましたか?
デビューしたときの作品では、誰にでもあるだろう感覚を描きました。 自分の場合は、下の名前で呼び合うくらい仲が良かったひとつ上の男の子が、中学に上がって学ランを着た瞬間、”よその人”みたいな感じになってしゃべれなくなって、○○先輩と呼ぶようになって…。 「何だろう、これ」と感じたんですね。そこから考えた話だったと思います。
投稿時代は、自分の得意なことを探してそれをアピールしようと考えていました。 当時アシスタントをやっていて、背景を担当していたので、とにかく丁寧に仕上げて雰囲気を出してやろう、と。 でも、チャレンジ賞をとった1作目のときは、無理やり1か月で作ろうと自分で決めてしまっていたので、それにとらわれすぎて、結果的に雑な原稿になってしまったんですね。 だからデビュー作になった2回目の投稿作は、ネームを早く作って、1か月という制限のまま、もっと絵を丁寧に描こうと頑張りました。
――どうしても”ありがちなエピソード”ばかりになるときはどうしたら?
ありがちなネタだからダメ、ということではないと私は思います。 ありがちでも、話の中での必然性がちゃんとあったり、エピソードに自分なりの工夫を加えて新しさが加わっていれば、アリじゃないでしょうか。 それでもどうしても、どこかで見たな、というのが自分で気になるんだったら、やっぱりたくさん、いろんなエピソードをひねり出していくしかないと思います。
私の漫画の描き方を指導してくださった先生が「牛乳瓶を使って100通りのアイデアを出せ」というアイデアの出し方の練習を教えてくださったことがあって、それを時々思い出します。 アイデアが出てこないで「これ、ありがちだな」と自分で思ってしまった時って、ついイライラしてペンが止まっちゃったりするんですけど、ペンを止めるよりはとにかくアイデアをいくつも出していく。 それ単体で使えなくても、後で組み合わせて使えることもあるので、ひたすらアイデアをいっぱい出して、一番面白そうなものを選んで使います。
――ずばり、男の子をカッコよく描くコツは?
まず、普段から男の人に執着を持つ。すごいじろじろ見るみたいな感じですかね。この人のココがいいとか、この角度がいい!というのをじろじろ見て、見つけています。 キャラクターの面では、最近は「うそっぽくなりすぎない感じ」を大事にして描いていますね。もちろん漫画だからフィクションの人物なんですが、全部が”作られた感”のある男の子だと、読者と距離ができちゃう気がして。 ナチュラルな部分、本当の人が言いそうっていう要素も織り交ぜていくと、2次元と3次元をうまく行ったり来たりできるんじゃないかな、と思います。
私の場合は、男の子を完璧にしすぎない。隙を作るというか、ちょっと弱いところがあるといいかなと思います。 それと、男性キャラを魅力的に描きたい時は、女性っぽさを入れるといい、と聞いたことがあって。 逆に女性キャラは、男性らしさを入れるといい味が出てくると聞いたことがあるので、それはちょっと意識して作っていますね。あとはひたすら、「恰好よくなれ」と念じながら描いています。
――投稿者の皆さんにアドバイスをお願いします!
お話上、主人公が自発的に行動して、葛藤を乗り越えているかどうか、というのは確認したほうがいいかなと思います。 女の子が受動的すぎて、友達の助言や周りの男の子の助けでフワッと問題が解決されてしまうと、読んだ後の気持ちよさが半減してしまうので、やっぱり主人公を動かす・主人公に行動させる、そういうお話がいいかな、と思います。
絵やお話作りは、担当さんがついて相談に乗ってもらえれば、どんどん成長できると思うんです。 だから最初のうちは、読みやすいかどうか、自分の描きたいテーマが読者にわかりやすく伝わっているかをひたすら注意して、作っていくといいんじゃないかなと思います。
咲坂先生、川端先生、ありがとうございました!